ミートフリーマンデーって知ってますか?

ミートフリーマンデーって知ってますか?!

「週に1回、お肉を食べるのをやめましょう」という活動です。

 

ポールマッカートニーと娘のステラ・マッカートニーが提唱して話題を集めた”ミートフリーマンデー”(Meet Free Monday)。

2006年の国連が発表したレポートの一文「畜産動物が空気中のメタンガスを発生させる一番大きな原因である」を見て、彼らが起こした運動です。週に1回お肉を食べるのをやめる。一人の力では小さいけども、それが何百万人にもつながれば、大きなインパクトになるから。だから、一人でも!週に一回だけでも!お肉を食べることをやめることでその累積が大きく未来を変える一助になるから。

そもそもなんでお肉を食べるのをやめるの?

ただ、牛がするげっぷやおならがメタンガスを産み出すから、そもそもの肉を食べるのをやめよう、という運動に繋がっている、と思っている人が多いようです。

牛のげっぷやおならにはメタンガスがたっぷり含まれていて、牛は生きているだけでも、メタンガスを排出しています。メタンガスは二酸化炭素よりも温暖化に寄与してしまう、という計算が出されています。

 

ただ、肉食を続けると環境問題につながってしまう、という理由はメタンガスの問題だけではなく、人口増による需要の増加、それに伴う飼料として必要な穀物の量、バイオエネルギーの原料となる穀物は近い未来、取り合いとなる・・・等、様々な問題が絡み合っています。

 

では、お肉を食べることが全部悪いのでしょうか?

 

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お肉を食べることが全部悪いの!?

牛が普通に生活をしているだけであれば、排出するメタンガス量も問題はありません。ただ、人間が経済活動が発展し、富を増やすと飽食になり、肉食が増えるようになりました。需要が増えればその分飼育する量も増えていきます。

 

日本人でさえ振り返って約150年前の江戸時代にはほとんど4足歩行の動物を食べていませんでした(江戸時代が終わる大政奉還が行われたのは1867年です)。

つまりたった150年程の間に日本人の食生活は激変したのです!

肉食が広がり、人々に求められるようになると、もっと畜産を効率的に増やせ!という経済活動につながり、単純に牛の数が激増することになります。日本人だけでも、1.2億人の人たちが毎日お肉を食べるようになったと考えると・・・恐ろしい数字ですよね。もちろん、お肉を食べない人もいますので、ざっくり考えた話です。

参考までに1960年日本の牛の飼養頭数は823千頭→2020年には1,352千頭まで増えています。(出典:農林水産省 e-Stat畜産統計調査長期累年 2020年 乳用牛飼養戸数・頭数累年統計)

 

世界で考えると、世界の人口は76億人と言われています。1950年代には25億人でしたから、70年の間に約3倍にも増えています。

その中でも、今、人口が増え続けている中国やインド等の国々もどんどん肉食の人口が増えています。その分牛の需要が増え続けているのです。

 

牛が増えることで起きる問題は、げっぷによるメタンガス排出よりも根深いのが飼料となる穀物にあります。

じゃぁ、飼料の問題ってなに?

牛が増えると必要になるのは何でしょうか?

そうです。餌が必要となります。牛が食べる飼料を用意するために飼料のための田畑を耕作しなくてはいけません。その為、山を切り開いて牧草地にしなくてはならず、過剰な耕作地の拡大は森林伐採による砂漠化、洪水などにも繋がる可能性があります。

 

また、穀物カーボンニュートラル対応の為にバイオエネルギーとしての活用が始まっています。その為、穀物は今後更に需要が高まることになり、更に耕作地の必要性も考えられます。

その中で日本は飼料のほとんどを海外からの輸入に頼っている為、その輸入がストップすると畜産の生産もストップし、国内での畜産物の自給が不可能になってしまいます。

 

これは、仮定の話ではありますが、食の環境問題について日本人が抱えるもっともっと深い闇があります。

 

次回は

日本人が抱えるもっともっと根深いフードロス問題

 

 

 

 



・・・出典・参考・・・

 

”世界の食料問題”
ハンガーフリーワールド

世界の食料問題 : 「世界食料デー」月間 みんなで食べる幸せを

人口予見と食糧生産量の推計 食糧危機は本当か

2007年7月の記事ですが、食糧危機に関して、別の切り口からの考え方を知ることができました。
出典:食糧危機は本当か│26号 クールにホットな2107:機関誌『水の文化』│ミツカン 水の文化センター

ELEMINIST

ポール・マッカートニーが提唱した「ミートフリーマンデー」 月曜日の“脱肉” が地球を救う | ELEMINIST(エレミニスト)

エシカルはおいしい
「2021年、ミートフリー運動は世界に広まるか?

2021年、ミートフリー運動は世界に広まるか? | エシカルはおいしい!!

Happy Quinoa vegan Media

ミートフリーマンデーとは?気軽にヴィーガン・ベジタリアンを始めてみよう | ハッピーキヌア ヴィーガン情報

エコと生きる

週1の工夫が地球を救う!ミートフリーマンデーって?【ポール・マッカートニー主導】 | エコと生きる

わかりやすい!環境問題とは?【人間は速すぎる】原因と対策 | エコと生きる

世界人口の推移(総務省統計局)

統計局ホームページ/世界の統計2021

農林水産省

畜産統計調査:農林水産省

世界の畜産数

海外統計資料|農畜産業振興機構

平成30年度 2028年における世界の食料需給見通し - 農林水産省

https://www.maff.go.jp/primaff/seika/attach/pdf/180314_2027_02.pdf

牛肉消費量は「豊かさ」の象徴!?

牛肉消費量は「豊かさ」の象徴!? | トウシル 楽天証券の投資情報メディア

IPCC

IPCC - Intergovernmental Panel on Climate Change